2015年度シラバス
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科目名
ディジタル信号処理 <メデ>
シラバスNO
1511500229
担当教員
波部 斉
開講年次
2年次
単位
2単位
開講期
4セメスター
分野
科目区分
専門科目
必修選択の別
選択科目
英文科目名
Digital Signal Processing
備考
授業概要・方法等
音声・画像などのメディアを扱うシステムでは,マイク・カメラなどのセンサで取得した信号を計算機に取り込み,それから所望の情報を取り出したり,別の形式に変換するなどの処理を行う.これらの処理は一般にディジタル信号処理としてとらえることができる.つまり,ディジタル信号処理はメディア処理の基礎となる.本講義ではディジタル信号処理における基礎理論であるフーリエ解析とその応用について解説する.
学習・教育目標及び到達目標
まず,フーリエ級数展開について学習し,周波数領域における信号の表現が時間領域における表現と対等であることや周波数領域表現のもつ意味を学習する.また,フーリエ変換を始めとする種々の変換が基底変換として統一的に理解できることを学ぶ.次に,ディジタル信号処理の基礎理論,すなわち,離散時間フーリエ変換,サンプリング定理について学習する.
これらを通じて,自らの手でメディア処理を行う上での基礎知識を習得することを目標とする.
成績評価方法および基準
定期試験 50%
中間レポート 30%
単元ごとの確認テスト 20%
授業時間外に必要な学修
1.授業で作成したノートを再読し、授業内容を改めて理解すること
2.講義中に指示された課題に取り組むこと
3.講義中に実施した確認テストを自身で再度取り組み、講義内容の理解を確認すること
教科書
[ISBN]9784320018358 『フーリエ解析入門』 (谷川 明夫,共立出版)
参考文献
[ISBN]9784320017382 『これなら分かる応用数学教室―最小二乗法からウェーブレットまで』 (金谷 健一, 共立出版)
[ISBN]9784000078696 『キーポイントフーリエ解析 (理工系数学のキーポイント (9))』 (船越 満明, 岩波書店)
[ISBN]9784062577380 『物理数学の直観的方法―理工系で学ぶ数学「難所突破」の特効薬〈普及版〉 (ブルーバックス)』 (長沼 伸一郎, 講談社)
[ISBN]9784062576574 『高校数学でわかるフーリエ変換―フーリエ級数からラプラス変換まで (ブルーバックス)』 (竹内 淳, 講談社)
関連科目
微分積分学I,II,情報メディアプロジェクトI(画像処理分野)
授業評価アンケート実施方法
理工学部の実施方法に準拠する。
研究室・メールアドレス
habe{at}info.kindai.ac.jp
コンピュータビジョン研究室(38号館4階N404)
オフィスアワー
火曜日5時限,金曜日5時限
授業計画の項目・内容
第1回      ディジタル信号処理概論:応用例・研究事例
本講義で扱う内容の概要を解説する

第2回      基底変換
同じ信号であっても基底変換によって違った表現が可能であることを学ぶ

第3回      フーリエ級数展開
周期信号が正弦波関数の和の形に分解できることを学ぶ

第4回      フーリエ変換1
フーリエ級数展開の拡張としてフーリエ変換を導出するために複素数表現を導入する

第5回      フーリエ変換2
フーリエ級数展開の拡張としてフーリエ変換を導出する

第6回      フーリエ変換の諸性質
フーリエ変換の諸性質を学ぶ

第7回      フーリエ変換と画像処理
フーリエ変換の応用事例として画像処理に利用した事例を紹介する

第8回      中間まとめ
講義前半のまとめを行いその確認のためにレポートを出題する

第9回      信号のディジタル化とサンプリング定理1
計算機で扱うことができるディジタル信号の性質を学びその中でも重要なサンプリング定理を紹介する

第10回     サンプリング定理2
ディジタル信号において重要になるサンプリング定理を導出する

第11回     離散フーリエ変換と高速フーリエ変換1
ディジタル信号の周波数特性を調べるための離散フーリエ変換について学ぶ

第12回     高速フーリエ変換2
実用上広く用いられている高速フーリエ変換について学ぶ

第13回     実データへの適用
これまでに解説した内容を実データに適用した事例について学ぶ

第14回     様々な基底変換
フーリエ変換以外の様々な基底変換について学ぶ

第15回     ディジタル信号処理のまとめ:研究事例紹介
最新研究事例を紹介しそこで本講義の内容がどのように活かされているかを解説する

定期試験
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