2018年度シラバス
学部・学科の教育方針/カリキュラムツリー等へのリンク
科目名
人体構造Ⅰ
シラバスNO
1811900077
担当教員
重吉 康史,長野 護,松尾 拓哉,鯉沼 聡,筋野 貢,中嶋 正人,吉川 朋子,南 陽一,赤木 將男,柿木 良介,西村 恭昌,宮本 裕史
開講年次
1年次
単位
50時間
開講期
後期
分野
科目区分
専門科目
必修選択の別
必修科目
英文科目名
備考
授業概要・方法等
ヒトの“からだ”の成り立ちを理解するためには人体の構造と機能について学ばなければならない。まず基礎的な構造を理解し、それぞれの体の各部分部分が総合的に人体を作り上げていることを理解する。構造を理解すれば、その機能についての知識が生きたものとなる。実物標本や御献体の解剖を行うことにより、まず医学の第一歩を踏み出し、正しい知識と理解を身につけることを目標としている。特に当教室では臨床医学講座、病理学講座よりの講師による解剖学講義をユニット内で取り入れている。それによって、スムーズにその後の学習に進むことができる。また、組織学講義は生理学の知識と結びつけることを重視し、講義内で、組織学と同時に生理学の基礎について触れる。これらの複合化した講義、実習によって、構造、形態が生理、病態生理と密接に関連していることを理解し、基礎医学から臨床医学にいたる総体としての医学知識を身につける。
学習・教育目標及び到達目標
関連ディプロマポリシー( 3つ以下)
①よい医師を育てたいとの貴重なご遺志を感じながらご遺体の解剖に取り組むこと。
②医師として必要な基本的な解剖学の知識を身につける。
③解剖学の知識を応用して生理学、病理学、臨床医学における問題に取り組むことができる。

関連教育アウトカム( 3つ以下)
①倫理とプロフエツショナリズム
②医学的知識
③協調精神、チームワークの涵養
キーワード(5 つ以下)
倫理、人体構造、組織構築、発生、運動器


骨学    
1. 骨格系の役割が説明できる。
2. 椎骨の一般的形態と部位差について説明することができる。
3. 上肢、下肢の骨を観察して、その機能について理解する。
4. 関節の分類と、その運動に関係する骨、筋、靱帯の構造について説明できる。
5. 頭蓋底を通る孔とそこを通過するものについて概略を説明することができる。
6. 眼窩を構成する骨が説明できる。
7. 鼻腔(骨性)が説明できる。
8. 副鼻腔が説明できる。
9. 下顎骨が説明できる。
10. 個々顔面骨が説明できる。

発生学総論
11. 生殖細胞形成時に起こる減数分裂と体細胞分裂の差異について説明するができる。
12. 受精・着床の過程を説明できる。
13. 二層性胚盤が説明できる。
14. 絨毛膜の発生が説明できる。
15. 胚葉(三層性胚盤)の形成が説明できる。
16. 神経管の形成が説明できる。
17. 各胚葉由来の構造物について説明できる。
18. 講義で扱った項目について絵を描いて説明できるようにする。
19. ヒトの器官形成期の意義と先天異常の成立を理解できる。

組織学総論
20. 人体を構成する4つの組織を理解している。
21. 消化管、消化器の各部位の形態的特徴を述べることができる
22. 各組織の機能について形態的特徴と関連づけて述べることができる。
23. 組織像を観察して、各組織の特徴が理解できる。
成績評価方法および基準
定期試験 70%
レポート 30%
試験・課題に対するフィードバック方法
試験終了後、試験問題を掲示する。
教科書
[ISBN]9784525103118 『解剖実習の手びき』 (寺田 春水, 南山堂 : 2004)
[ISBN]9784890133055 『カラー人体解剖学―構造と機能:ミクロからマクロまで』 (F.H. マティーニ, 西村書店 : 2003)
[ISBN]9784788807075 『医療を学ぶ学生のための解剖の手引き―モチベーションを上げる解剖実習 骨学実習・組織学総論実習・解剖学標本見学実習』 (松尾 拓哉, 時潮社 : 2016)
[ISBN]9784263731345 『ムーア人体発生学原著第8版』 (キース・L.ムア, 医歯薬出版 : 2011)
[ISBN]9784895925730 『リープマン神経解剖学 第3版』 (依藤 宏, メディカルサイエンスインターナショナル : 2008)
[ISBN]9784621088968 『ジュンケイラ組織学 第4版 (Lange Textbookシリーズ)』 (Anthony L. Mescher, 丸善出版 : 2015)
[ISBN]9784263458051 『新編カラーアトラス組織・細胞学』 (岩永 敏彦, 医歯薬出版 : 2017)
[ISBN]9784061534391 『好きになる解剖学 (KS好きになるシリーズ)』 (竹内 修二, 講談社 : 2003)
[ISBN]9784480059635 『からだを読む (ちくま新書)』 (養老 孟司, 筑摩書房 : 2002)
参考文献
[ISBN]9784260020862 『グラント解剖学図譜 第7版』 (坂井 建雄, 医学書院 : 2015)
[ISBN]9784524261178 『人体解剖カラーアトラス』 (ジョナサン・D.スプラット, 南江堂 : 2015)
[ISBN]9784758120258 『臨床につながる解剖学イラストレイテッド』 (松村 讓兒, 羊土社 : 2011)
[ISBN]9784902496406 『CT・MRI解体新書―正常解剖』 (リブロ・サイエンス : 2012)
[ISBN]9784895928397 『ラングマン人体発生学 第11版』 (メディカルサイエンスインターナショナル : 2016)
[ISBN]9784765315067 『カラー図解 神経解剖学講義ノート』 (寺島俊雄, 金芳堂 : 2011)
[ISBN]9784860343064 『グレイ解剖学 原著第3版』 (Richard L. Drake, エルゼビア・ジャパン : 2016)
[ISBN]9784524243679 『Ross組織学』 (Michael H. Ross, 南江堂 : 2010)
[ISBN]9784895922937 『スネル臨床解剖学』 (R.S. スネル, メディカルサイエンスインターナショナル : 2004)
関連科目
生理学 病理学
授業評価アンケート実施方法
実施規程に準拠して行う。
研究室・メールアドレス
anatomy@med.kindai.ac.jp
オフィスアワー
水曜4時から6時とします。しかし質問はいつでも受け付けます。教員がいないときもありますので、アポイントメントをとってから来る方が能率がよろしいです。
授業計画の内容及び時間外学修の内容・時間
骨学講義・実習
1. 上肢
2. 下肢
3. 脊柱
4. 頭蓋骨


組織学総論(講義・実習)
1.上皮組織
2.筋組織
3. 結合組織
4. 骨
5. 血液
6. 腺

発生学総論
1. 生殖子形成
精子の発生
卵子の発生
減数分裂と体細胞分裂

2. 発生第1週排卵から着床まで
排卵
受精
分割
胚盤胞の形成
着床

3. 発生第2週から第3週前半
器官形成期
胚子の折り畳み
胚葉由来の構造物
胚子発生の調節
ヒト発生の危険期

4.発生第3週後半から第8週まで
器官形成期
胚子の折り畳み
胚葉由来の構造物
胚子発生の調節


発 生 学 実 習
ニワトリ胎芽の初期発生
マウス胚の組織切片観察
予習内容:各項目に該当する内容について教科書や参考書などにより調べておく。(60分)
復習内容:講義内容について教科書や参考試料も参照して理解に努める。(60分)

ホームページ